子どもの矯正装置(固定式)

前回は、子供の取り外し式の矯正器具、床装置のお話でした。今回は固定式装置についてです。「矯正」と言えば歯の表に付ける“ブラケット”を思い浮かべると思いますが、子ども治療でメジャーな固定装置は他にもあります。その中の一つ、“リンガルアーチ”についてご紹介します。
リンガルアーチは歯の裏側につける装置です。主に6才臼歯と呼ばれる奥歯に“バンド”と呼ぶ薄い金属をかぶせて、これを固定源にします。このバンドに針金をつけて、お口の状態を改善していきます。前歯にガタガタがあったり、あごの幅が狭すぎる場合に用います。子供の成長の自然なメカニズムを利用して、あごのバランスを良くしていくわけです。成長を利用するので痛みも通常ほとんどありません。歯の変化はあせらずに数ヶ月単位の長い目でみていく必要があります。
固定式の装置なので、自分では取り外す事は出来ません。毎回の定期検診で針金を適宜調節します。歯ブラシももちろん出来ますが、磨き方の指導を受けて丁寧にブラッシングする事が大切ですね。

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