奥歯は当たっているのに前歯が噛めない状態を開咬(かいこう)といいます。意識しないと口が開いたままになっている、という子供によくみられます。原因としては口で呼吸をする環境、舌で歯を押し出すようなクセ、乳幼児期の指や物ををしゃぶるクセ、顎の関節の問題などがあります。
開咬の場合は口が開いていることがよくありますので、呼吸の仕方も気になる所です。鼻は湿っており粘膜に覆われて毛もあることで、冷たい外気を温め、空気中のバイ菌をキャッチして体内に取り込まないようにするフィルターの役割を果たしているのですが、口で呼吸すると残念ながらこのような効果はあまり期待できません。鼻炎や扁桃肥大が原因で口呼吸をしている事もありますが,その時は耳鼻咽喉科の治療も必要になるでしょう。
指しゃぶり等のクセが5〜6才以降も続いているなら、積極的な対応が望ましいでしょう。矯正治療のアプローチの一例としては、指しゃぶりを防止する様な装置をお口の中につけたり、口の周りや舌の筋肉を鍛えるようなトレーニング等があります。