矯正歯科で行う顎関節症治療

前回顎関節症についてお話しました。原因は様々ですが、歯科ではどんな治療になるかご紹介します。もちろん症状によってはどの治療が有益かは異なるので内科などの受診が望ましい場合もあるでしょう。ここではあくまで歯科でできる範囲のお話になります。

不正咬合からくる過度な顎へのストレスが問題であれば、噛み合わせを改善することで症状は落ちついてくるでしょう。矯正装置で歯並び・噛み合わせの一般的な治療を行います。症状が重い時にはスプリント治療が有益です。プラスチック製のマウスピースを装着し顎関節への負荷を緩和させます。不正咬合が引き起こす歯ぎしりなどもこれで解消されることがあります。正しい関節の位置で作られたスプリントはによって筋肉の緊張がとれたり、関節内の炎症が落ち着くのを見る事が多いです。

不正咬合と診断された人の中には、既に何らかの関節障害を持っているケースも少なくありません。関節円板や顎関節頭が損傷した状態で矯正治療を始める事はできませんので、症状が軽減し、安定を確認するための治療から開始します。自覚症状があれば早めに対処し、生活の中で上手くつき合っていくことも大切になります。

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