成長を終了した成人の方の骨のズレへのアプローチは様々です。程度が小さければ歯の傾きで補うように解決しますし、大きなズレであれば矯正と同時に手術をして骨のズレを改善する治療が考えられます。前後のズレ、左右のズレと条件が重なってきた場合、手術での改善が望ましいものとなるでしょう。このような治療は「外科矯正」と呼ばれ、治療の期間は2年くらいといわれてます。流れとしては、矯正装置をつけて歯をキレイにならべる→骨のズレを手術でとる→最終仕上げ→固定 の順番で治療を行います。
術前に矯正装置で歯を並べておくのですが、その段階では歯はきれいに“並んだ”状態で“噛めていない”状況になります(写真左上)。手術後に上下の歯が噛んだ状態にし、その後歯並びの微調整と術後の固定を約半年程度続けて終了します(写真右上)。この写真のケースでは、上下の顎骨の手術を行いましたのでプレートも上と下に入っています。時期がくればこのプレートも撤去可能になります。
矯正の専門医と、手術は“口腔外科”の専門医が連携して行います。「顎口腔機能診断施設」で治療を受ける場合は、矯正・手術ともに健康保険による保険が適応されます。