クラブ活動と矯正治療(吹奏楽部編)

管楽器の場合、歯や唇も楽器の一部といってよいので矯正治療との両立へのご質問は多く寄せられます。一口に管楽器といってもどのように音を出すかによって影響は様々です。フルートのような木管楽器やまたはマウスピースの大きいトランペットのような楽器は、吹きづらさは大変大きいですが矯正治療を行う立場では支障が少ないかもしれません。シングルリードのクラリネットやサキソフォンは前者に比べて演奏では困らないかもしれませんが、矯正治療が少し難しくなる場合もあります。
いずれも練習すれば矯正治療中でも演奏はできるようになります。しかし、マルチブラケットと呼ばれる装置がついた状態は、今まで演奏ができていた人にとっては口や唇にずいぶん違和感を覚えるでしょう。一方、矯正装置が着いている事に慣れていた人が、装置撤去後に楽器が吹けなくなる可能性もあります。両者がすぐに今まで通りの演奏が出きるかは個人差があり、慣れるための時間が必要です。コンクール前などの大切な時期には新しく矯正装置を着けたり、外したり、お口の中の大きな変化を避けるというのも両立するための手段としてあるでしょう。
最近では管楽器の指導教官が歯並びやあごを見て楽器を選ぶ際に生徒にアドバイスをしたり、よりよい音を出すため歯並びを治すことを勧める事もあるそうです。

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