食育と歯

最近よく耳にする「食育」という言葉。食育とは、食に関心を持ち、食を通して人間として生きる力を身につけることを言います。今日は食育と歯科の関係をお話しします。
歯科の領域では「噛む」ということが深く関係してきます。一口に噛む回数は30〜50回が理想的。よく噛むことで食べ物がよりしっかりと粉砕されるだけでなく、消化酵素を含む唾液が多く分泌されよく混ざることによって胃腸での消化吸収が助けられます。他にも唾液には自浄作用といって歯に汚れをつきにくくしてくれる働きや、発がん性物質の働きを抑える酵素が含まれています。そして、噛んだ刺激は脳の広範囲に伝わり将来的に認知症予防へと繋がります。
あまり噛まない「早食い」「丸飲み」はメタボリックシンドロームなどの生活習慣病の原因に挙げられます。
「食」は「口」から始まります。「食」を通して身体の健康だけでなく、噛むことによって食感を楽しみ、舌で味を感じることによって心の健康も獲得できる「食育」を考えてみましょう。

ののやま矯正歯科医院