不正咬合と遺伝

顎や顔面、歯、歯周組織などが何らかの要因によってその発育、形態、機能に異常をきたし、噛み方が正常でなくなっていることを不正咬合と言います。これは遺伝的な原因が関与していると考えられることが多く、当院の無料カウンセリングでは、矯正される本人だけでなく親子さんの歯並び、骨格を見ることがしばしばあります。
不正咬合を遺伝の関係を示すのに、もっとも有名なのがヨーロッパのハプスブルク家です。ハプスブルク家は、神聖ローマ皇帝、オーストリア皇帝、スペイン王位などを占めるヨーロッパで最も由緒ある王家です。代々の肖像画から骨格性下顎前突(顎の骨の位置異常による受け口)であることがしるされていて、不正咬合に遺伝的要因が関与することの証とされています。
またヨーロッパ及びアメリカの白人は上顎前突(出っ歯)となる遺伝的傾向が、下顎前突(受け口)は白人よりもモンゴロイドの方が発現率が高いことがわかっています。
しかしながら、不正咬合は遺伝的要因と環境的要因とが相まって成立するもので、多くの場合はいくつかの原因が複合してその症状を起こしていると考えられます。

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