1970年代から世界に先駆けて日本で実用化された歯の裏側からの矯正は、一般に「舌側矯正」と呼ばれています。歯の表側につける矯正装置を裏側につけることによって、周りの人に気づかれず行える治療法で芸能人やモデルなど表立って矯正装置をつけられないような職業の人には大きなメリットがあります。しかしながら、舌側矯正には何点かデメリットもあるのでご紹介します。
①舌に違和感がある:個人差はありますが、常に舌が装置と触れるため違和感があったり、舌に装置の跡がつくことがあります。ただし舌癖の影響が出にくいメリットもあります。
②発音しづらい:舌に装置が当たるため人によっては慣れるまで発音がしづらく、「サ行」「タ行」「ラ行」や英語の「th」「l」「r」の発音に影響が出ます。ただし、次第に慣れます。
③歯磨きがしづらい:歯の裏側は凹凸していて、さらに自分では見づらいため表側より磨きにくく時間がかかります。しかし、表の装置よりも虫歯の発生率が低いという報告もあります。
④表側より費用が割高:歯の裏側は表側より凹凸があるため装置もそれに合わせたオーダーメイドとなります。さらに高度なテクニックを要するために費用が高額になります。
メリット、デメリットをよく考えてご検討ください。