歯槽骨癒着

矯正中なかなか動かない歯があったり、完全に生えきっているはずなのに他の歯より背が低い歯(低位歯)が稀にあります。そのような歯は歯槽骨癒着(アンキローシス)を起こしており、歯と歯を支える骨が癒着してしまっているのかもしれません。
通常、歯と歯を支えている骨(歯槽骨)の間には歯根膜と呼ばれる膜がありクッションの役割をしてます。癒着の原因としては、歯根膜が外傷・歯の根っこの治療をした時に歯根膜に傷が入った為、というはっきりした原因がある場合もありますが、原因がわからない場合もあります。矯正治療を進めるにあたって動かせない歯をそのまま放置し最終的に被せ物をするか、外科処置を行い歯が動くようにします。外科処置としては、
亜脱臼:少しだけ癒着部分を壊す
歯根端切除:癒着を起こしている部分を切除する
歯槽骨切り:歯を包んでいる骨に切れ目を入れる
これらを行い、歯が動くようにし、骨が治癒する前に動かし終えます。
いずれにしても歯の根に関しては、いつ吸収し始めるか分からない状態なので予後は不明確です。状況が悪ければ、抜歯、脱落の可能性があります。
乳歯でも低位を示す事がありますが、将来的に永久歯へと交換する事から経過観察とする事が多いです。ただし、右または左の奥歯の噛み合わせが低いという事から、歯列弓全体が傾斜する様な場合もあります。

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嚢胞とは

嚢胞(のうほう)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
お口の中はとても複雑なので、しばしば病的な袋が出来る事があります。お母さんのお腹の中で顔が出来ていく時の癒合で組織が取り残されて袋になるもの、歯に関係する組織が袋になるものなどがあります。
骨の中に出来る歯が関連したものとしては、虫歯の後に出来る事が多い「歯根嚢胞」、歯が生える時歯の頭の部分を包んでいる袋が膨らんで出来る「含歯性嚢胞(濾胞性歯嚢胞・萌出嚢胞)」歯を作り始める前に袋を作り始めた「原始性嚢胞」、歯を作り出す組織がちりばめられた「石灰化歯原性嚢胞」など、色んな種類があります。
もっとも多くみられる歯根嚢胞についてお話しします。
歯並びを維持したり、矯正治療で良い歯並びにするためには、健康な歯であった方がよいです。先ず歯の根の治療を行い、炎症を取り除く事で消退をはかりますが、症状が消えなければ、歯根端切除術、または抜歯などを行います。

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歯の変色

今日は歯の変色についてお話しします。歯の変色は大きく分けて2つに分かれます。
1つ目は内因性の変色です。
・テトラサイクリン系の抗菌薬の投与によるもの:歯の形成中にテトラサイクリン系の抗菌薬を服用するとその副作用で歯が黄色や灰白色、暗褐色に着色します。
・歯の治療で神経を抜いたことによるもの:時間とともに歯が黒ずんだ色に変わっていきます。
・加齢によるもの:年を重ねると象牙質が厚くなり、象牙質の色が濃く見えることで歯が黄ばんで見えることがあります。
・フッ素によるもの:高濃度のフッ素により歯に白斑ができます。
2つ目は外因性の変色です。
・喫煙や飲食物によるもの:喫煙は、タバコの含まれるタールという物質が歯の着色の原因となります。飲食物では、紅茶、緑茶、ウーロン茶、コーヒー、赤ワイン、チョコレート、カレーなどで着色しやすくなります。
・虫歯によるもの:初期虫歯は白く濁った色をしていますが、進行していくと茶褐色や黒っぽくなっていきます。
・詰め物や被せ物のよる変色:虫歯の治療によって詰めた金属によって歯が変色することがあります。

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11月8日は「いい歯の日」

11月8日は1(い)1(い)8(は)で「いい歯の日」です。そして11月8日〜14日は「いい歯の週間」です。
そもそも「いい歯」とはどのような歯なのでしょうか?
きちんと歯磨きされていてプラークや歯石のついてない歯や虫歯や歯周病が放置されていない歯、歯並び噛み合わせが良い歯、着色のついていない白い歯などが想像されますが、どれも間違いではありません。
いい歯の日は厚生労働省と日本歯科医師会によって8020運動の一環として定められたものです。
80歳まで20本の歯を残せるように「いい歯」を目指して意識してみましょう。
その他にも毎年「ベストスマイル・オブ・ザ・イヤー」が開催され、歯科医師会会員によって、著名人部門からその年最も笑顔の素敵な男女が選出されたり、一般の「スマイルフォトコンテスト」も開催され全国からとびきりの笑顔写真を募集し、表彰しています。
いつまでも「いい歯」でいられるように何ができるか考えてみましょう。

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