乳歯のうちから将来の歯並びを考える

乳歯の歯並びが悪くても、そのうち永久歯に生え変わるから・・・とそのままにしていませんか?
乳犬歯よりも前の歯は、乳歯の時よりもサイズの大きい永久歯が生えてくるので乳歯列の時から歯と歯がすき間なく並んでいる時には、永久歯が並ぶスペースが足りなくなり、ガタガタの歯並びになってしまいます。
生え変わりの時期は、歯列や顎の成長発育が活発なため、お子さんの歯や口の中にできるだけ関心を持って正常な発育を妨げる因子を取り除いてあげることが大切です。個人差はありますが6〜9歳頃に具体的に次のポイントをチェックしてあげてください。
★6歳臼歯(第一大臼歯)が正常に生えてきたか
★上の2本の前歯の間に5ミリ以上のすき間がないか
★乳歯の前歯がいつまでも抜けずに残っていないか
★側切歯(前から2番目の永久歯)の生える場所がなく、歯列からはみ出すように生えていないか
★前歯の噛み合わせが上下で反対になっていないか
★指しゃぶりや舌を突き出す癖がないか
★奥歯を噛み合わせたときに左右にズレがないか
問題がありそうでしたら、矯正歯科などで相談されてみるのがいいでしょう。

ののやま矯正歯科医院

矯正歯科選びのポイント

前回は矯正治療開始のタイミングについてお話しましたが、今回は治療をする歯科医院選びのポイントについてお話します。矯正歯科治療に特化した歯科医の組織である「日本臨床矯正歯科医会」では、適切な矯正歯科治療を受けていただく為に、患者さん自身が信頼できる矯正歯科を見極める為の受診の目安として6つの指針を掲げています。
⑴頭部X線規格写真(セファログラム)検査をしている
⑵精密検査を実施し、それを分析・診断した上で治療をしている
精密検査として①口腔内審査 ②顎機能と咬合機能の検査 ③顎のプロポーション検査 ④筋機能検査
診断資料として①模型分析 ②頭部X線規格写真の分析 などを実施した上で診断を行うことが不可欠です。
⑶治療計画、治療費用について詳細に説明している
⑷長い期間を要する治療中の転医、その際の治療費精算まで説明をしている
日本臨床矯正歯科医会では治療中に転居などで診療所を変わらざるを得なくなった患者さんに、転居先にできるだけ近い矯正歯科を紹介する「転医システム」があります。
⑸常勤の矯正歯科医がいる
⑹専門知識のある衛生士、スタッフがいる
詳しくは、日本臨床矯正歯科医会のホームページをご覧ください。

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矯正治療開始のタイミング

矯正治療は何歳からでもスタートできますが、学生さんにとって良いタイミングと考えられる時期がいくつかあります。
タイミング①小学生であれば前歯が生え変わる低・中学年までに早期治療(乳歯のある子供向けの矯正治療)を開始することが多いです。矯正治療は1〜6か月に一回程度の定期的な通院が必要ですので、学校生活に慣れた頃の新学期に治療をスタートして生活の流れに取り入れるのが良いでしょう。
タイミング②中学生以降の学生さんの治療については本格治療(大人の歯全てをマルチブラケットという装置で動かす治療)は治療期間を2〜3年程とみておきたいです。
ただ、個人差や治療法も異なりますので”いつまでに治療を終えたい”という希望があっても、歯の生え変わりや成長変化の経過を見ていく必要がある人もいます。
その他にも社会人になってご自身の収入が安定してから治療を始める方も多くいます。矯正治療は費用も掛かりますのでご家族との相談も大切ですね。

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口腔内光学スキャナーを導入いたしました

歯の裏側に装置を付けるリンガル矯正や透明なマウスピースで歯列矯正を行うマウスピース矯正は、患者様の歯の形にあったオーダーメイドの装置を作る為、精密な型取りが必要です。
当院ではこの度、口腔内光学スキャナーを導入いたしました。従来の型取りでは粘土質の材料を口の中に入れて歯型をとっていましたが、口腔内光学スキャナーでは下の写真にあるスキャナーで歯をなぞりスキャンし歯の形、噛み合わせをデータ化します。スキャンに必要な時間は10分〜20分で、その場で矯正治療をしていく過程や治療の後の歯並び、噛み合わせのシュミレーションをご覧いただけます。このシュミレーションは調整が可能で、患者様ご自身が気になる部分「この歯の向きを変えたい」「前歯をもう少し長くしたい」などを調整して見ることができます。
そしてこのデータは患者様のパソコンにも送信可能で、ゆっくり治療について考えたい時や、遠くに住んでいるご家族に相談したい時などにもメールで見ていただくことができます。
ご興味のある方はお気軽にご相談ください。

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