乳歯の早期脱落の影響

乳歯は強くぶつけたりすると、歯の根の吸収が早く進み、本来の生え変わりの時期よりも早く脱落してしまうことがよくあります。この他にも、あまりにも虫歯が進行してしまい、乳歯を残すことが不可能になり抜歯する場合があります。
前回少しお話ししたように、乳歯が脱落してしまっても永久歯が歯槽骨の中でスタンバイしていれば骨が痩せるということはありません。ではこの他にどのような影響があるのでしょうか?
永久歯、乳歯を問わず歯は隣に歯がないと徐々に倒れてきてしまいます。特に乳歯の場合は、歯が倒れこんでくると次に生えてくる永久歯のスペースが無くなり、歯並びがガタガタになってしまいます。そうならないために永久歯の生えるスペースを確保しておく装置を作る必要があります。また、永久歯の生えるスペースが狭くなることで、永久歯が生えてくる時期を過ぎても歯の一部あるいは全部が生えてこないこともあります。これを「埋伏」と言い、生えてこない歯を引っ張り出してあげることを「牽引」と言います。牽引については次回詳しくお話します。

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骨は歯がないと痩せる!?

歯茎の中で歯を支えている骨(=歯槽骨)。永久歯を歯周病や虫歯など何らかの理由で失ってしまったり、生まれつき永久歯が無い場合(先天性欠如)や、ガタガタが強くて本来歯があるべきの所に永久歯がないと、そこの歯槽骨はどんどん痩せていってしまいます。乳歯の生え変わりの時は、歯槽骨の中に永久歯がスタンバイしているので骨が痩せることはありません。永久歯を失い、一度失ってしまった歯槽骨はなかなか元には戻りません。痩せてしまった歯槽骨の所へ矯正治療で歯を動かす必要がある時、歯の動きが悪かったり、歯を支える力が弱く、歯肉退縮の原因になります。
歯槽骨を再生させる方法としては、歯周組織再生誘導法、エムドゲイン、骨移植といった外科手術があります。しかし手術を行っても、骨を完全に再生させることは難しく、あらゆる症例に対して行えるものでもありません。大切なことは歯周病や虫歯で歯を失わないように予防することと、歯が無い状態で放置せずに早めの対処を行うことです。

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第14回ブレーススマイルコンテスト

矯正歯科治療中の方を対象とした笑顔のフォトコンテスト「ブレーススマイルコンテスト」
このコンテストは、矯正歯科治療中の方が前向きに治療に取り組んでいただくことを目的として、日本臨床矯正歯科医会が2005年より実施していて今年で14回目になります。年々応募作品数は増加し、昨年は全国から470点と過去最多の作品が寄せられました。
今回のテーマは「笑顔いっぱい!矯正治療 楽しんでます!」です。
応募期間は2018年6月1日(金)〜9月15日(土)※締切日必着
詳しい募集要項についてはこちらをご覧ください。
このコンテストは、最優秀賞、優秀賞受賞者には賞金と、副賞としてJTBギフトカード5万円分が贈呈されます。その他にも入賞者全員にQUOカード5000円分が贈呈されます。
矯正歯科治療でキレイな歯並びになっていく皆さんの”笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!”という気持ちが表れている笑顔を写真に収めて矯正歯科治療中の思い出作りにぜひ応募してみてください。

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歯茎から血が出るのをそのままにしていたら・・・

今日は先週少しお話した歯周病についてご紹介します。
最強の歯周病菌と呼ばれるp.g(ポルフィロモナス・ジンジバリス)菌。p.g菌は赤血球ヘモグロビンのヘミン鉄が大好物で出血があるとどんどん増殖していきます。歯茎から血が出るのをそのままにしていると、p.g菌が増え続け歯周病が進行する原因になります。
p.g菌は食事中の直箸や親しい人物、ペットなどを介して感染します。日本の成人65%が感染しています。p.g菌から身を守るのは大変難しく、現代の科学では歯周病菌は駆逐できず、歯周病に完治はありません。発症してしまった場合は、歯周病の症状を改善させるためには毎日のブラッシングを徹底するとともに、歯科医院で歯科衛生士によるプロフェッショナルケアも必要不可欠となります。
歯科矯正治療を開始する際に歯周病が発症していると、さらに歯や歯周組織に負担をかけ歯を動かすことができません。そのため、まずは歯周病の状態を改善させてからのスタートになります。
かけがえのない歯を歯周病から守るためにも、歯茎からの出血を見逃さずに放置しないようにしましょう。

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