矯正で歯を抜くってどういうこと?

矯正歯科治療を受ける際には先生から抜歯を勧められることがあります。
連休や夏休みを利用して抜歯される方も多いでしょう。これから矯正を始めようと思っている人の中には虫歯ではない健康な歯を抜くことに対して疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?
治療計画を立てる時には上下の歯を無理なく配列できるかの判断が最も重要になります。
発育期の子供なら顎を拡大することで対応できる場合もありますが、骨の成長が止まっている大人の場合は歯の傾斜を大きくすることで調節するしかなく、歯が綺麗なアーチを描いて並んだとしても本来並ぶスペースの無かった顎に無理矢理並べられたことで前に飛び出し、出っ歯さんになってしまうということも起こります。
大人の矯正は顎のスペースの中でいかに機能的で美しい噛み合わせを作るのがポイント!
抜歯も良い噛み合わせのための「必要なスペース作り」なのです。
もちろん治療中にそのスペースを閉じていくので隙間が空いたままなのでは?という心配も無用!
抜歯が必要と言われたらその理由をきちんと聞き、納得してから行いましょう。

ののやま矯正歯科医院

夏休み目前!間食の増加に注意!

学生の皆さんは夏休みを目前にし心躍らせていることでしょう。
夏休みはお家にいる時間が長くなったり、運動部の人は暑い中での練習で水分補給が大切になってきます。そこで注意していただきたいのが糖質の摂り方です。糖質の摂取の回数が増えることによって虫歯になりやすくなるしくみを今日はお話しします。
お口の中はいつも中性に近い弱アルカリ性に保たれています。食事やおやつを食べるとお口の中は酸性になり歯からミネラルが溶け出す状態になります。食事が終わって時間が経つと、唾液の働きによって酸性だったお口の中が弱アルカリ性に戻る「再石灰」を私たちは繰り返しています。
間食やスポーツドリンクの摂取回数が多いとお口の中が酸性でいる時間が増えてしまい、その間歯が溶けやすい状態が続くことになります。その結果虫歯が進行してしまいます。
お家にいるときのダラダラ食べは控え、間食は時間を決めて摂るようにしたり、運動中の水分補給はお茶や水に変えてみてはいかがでしょうか。

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知覚過敏

暑くなってきて冷たい飲み物や、アイスクリームなどを食べる機会が増えていると思います。知覚過敏の人には辛いですね。最近はドラックストアなどで知覚過敏用の歯磨き粉を購入できるので、そちらを利用している方もいるのではないでしょうか。今日は知覚過敏についてお話しします。
歯の表面は硬いエナメル質で覆われていますが、その下には象牙質があります。象牙質の中には「象牙細管」と言われる細い管が通っていて、それが歯の神経(歯髄)に向かって伸びています。この象牙細管が露出すると、外からの刺激が歯髄に伝わって、それが痛みとして脳に伝わります。これが「知覚過敏」です。
知覚過敏が軽度な場合には、知覚過敏用の歯磨き粉の使用や、ブラッシング圧に気をつけて丁寧にブラッシングをすることで改善されることがあります。やや重度の場合には、歯科医院で歯根を薬剤やレジンでコーティングしてもらい刺激を遮断する治療が有効です。それでも改善されない場合には、歯髄を抜いてしまうこともありますが、歯髄を抜くと歯自体がもろくなってしまうので、注意が必要です。
症状が軽度の場合であっても、虫歯ができていたり、ブラッシングの仕方が間違っている可能性もあるので、かかりつけの歯科医院でアドバイスを受けてみることをオススメします。

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矯正の今と昔

矯正歯科治療の歴史は古く、歯並びを治す試みは2000年も前から既に行われていたと言われています。当時は「ノコギリで乱杭歯を切除!」などという文献も残っていて荒々しく治療が行われていたことが伺えます。

18世紀~亜麻糸やロウで滑らかにした絹糸を歯に巻きつけて歯を移動させる。左右の小臼歯を対称に抜歯する方法が考案される。
19世紀~矯正歯科の礎を築いたエドワード・アングル博士の活躍で今でも広く用いられる奥歯に噛み合わせを基準とした不正咬合の分類法が発表された。また一本一本の歯に装置を取り付けそこにワイヤーを通して歯を動かす方法が考案される。

日本国内では、アングル先生の学校で学んだ寺木定芳がワイヤーを使って弓形に歯列を拡大し、全体的に歯を移動させる矯正法を普及させていきました。
日本はその後ブラケットを小さく精巧に改良するなど、独自の発想で矯正歯科治療に関わる違和感を改善。そして今では当初に比べると考えられないくらい小型で高性能な装置で治療できるようになりました。
今後さらに技術が進歩し、より快適に治療が受けられる日が来るといいですね。

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