歯周病

虫歯と並ぶ歯科の2大疾患として挙げられる歯周病。それは、歯と歯茎の間に歯垢や歯石が溜まり、細菌感染によって歯の周りに炎症が起こるとされており、成人の多くが患っている炎症性の病気です。ひとことに歯周病といっても、初期段階の歯茎が腫れる程度の「歯肉炎」と、更に進行すると歯を支えてる骨が破壊され、最終的に抜けてしまう「歯周炎」があります。しかし、影響は口腔内だけでなく、全身の疾患とも関係しています。例えば、誤嚥性肺炎や心臓病、脂肪肝炎、糖尿病、骨粗しょう症、早産・低体重児出産など。
主な予防・治療法としては、食後の歯磨き(特に就寝前には必ず)、禁煙、歯間ブラシなどを使った歯磨きといったご自宅でのケア。歯石の除去、麻酔をかけて普段見えない深い場所や歯の間の歯石を取るなど、歯科医院で行う方法があります。
矯正治療に年齢の制限はありませんが、そのためには歯茎や歯を支えている歯が健康でなければ治療は出来ません。その際には、歯周病治療を優先して行い、安定性が確認されてから矯正治療となりますので、治療に時間をかける必要があるでしょう。矯正の有無に関わらず、健康な歯を維持することは大切だと言えます。

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ののやま矯正歯科医院

装置のお掃除方法

矯正治療では、固定式装置や取り外し可能な装置など、様々な装置を使います。今回は、取り外しタイプの装置のお掃除方法についてご説明します。
まずは日々のケア。お口から取り出した後は必ず流水できれいに洗ってください。軽く中性洗剤等を使ってもいいです。金具がついているときは歯ブラシで細部をこすればきれいになりますが、強くこすったり、歯磨剤を使って磨くのは避けてください。歯磨剤には研磨剤が多く含まれていて装置が削れたり細かい傷がつく原因になってしまいます。また、洗った後はしっかりと水気を拭き取っていただき、ケースにしまって保管するようにしてください。
次に数日に一度のケア。装置はプラスチック部分がどうしても唾液等を若干含みます。そのため日々のケアだけでは、汚れや臭いをとりきれないことがあります。マウスピース等は洗浄剤などで浸け置き洗浄することをお勧めします。
装置はとにかく使っていただかないともちろんですが効果はありません。忙しい日常とはお察ししますが、ご家族のご協力のもと毎日の欠かさぬ使用をよろしくお願いします。

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6歳臼歯の様々なトラブル(その2)

前回もお話させていただいた、6歳臼歯のトラブルですが、その他にも以下のようなトラブルが起こることもあります。
1つ目として、6歳臼歯が生えてこないこともあります。その原因はいくつかあり、手前の乳歯に引っかかって生えてこれない、6歳臼歯が埋まって出てこない、6歳臼歯がないなどです。引っかかって出てこない場合や埋まったままの場合は、生えてくる6歳臼歯を矯正で起こす作業をしたり、スペースを確保し自然に生えてくることを待ちます。しかし、先天性欠如といわれる6歳臼歯が元々ない場合には、いつまでたっても生えてきません。噛み合わせが悪くなければ、そのままでも構いませんが、ズレが出るようならば、矯正治療で治していきます。
2つ目として、6歳臼歯の噛み合わせの問題が挙げられます。前後に多少ずれている場合には、乳歯の生え変わりで治ることもありますが、問題がある場合には、早めに対処することが望ましいです。この6歳臼歯が生えてくる時に、どのタイプの不正咬合でも、はっきりと現れてくることが多いです。この時期は特に注意して、定期的にかかりつけの歯科でチェックすることをお勧めします。

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6歳臼歯の様々なトラブル(その1)

永久歯の中で、最初に生えてくる奥歯を、第一大臼歯(6歳臼歯)と言います。この歯は、噛み砕く力も強く、歯並びで重要な歯となっていますが、トラブルの起きやすい歯でもあります。
1つ目として、乳歯と生え変わるのではなく、一番奥の歯茎を突き破って生えてきます。その際、口腔内が清潔に保たれていないと歯茎が腫れ、痛みが出てきたり、完全に萌出するまでの間に虫歯になってしまうこともあります。なので、乳歯の頃から歯磨きはもちろんのこと、フッ素やデンタルフロスを使って虫歯のできにくい環境をととのえておきましょう。
2つ目として、すでに噛み合う歯が萌出している場合には、6歳臼歯が生えてくる際、反対側の歯に歯茎に食い込み痛みが出る事があります。その際にも、口内を清潔に保ち、様子をみます。それでも、腫れや痛みが強い場合は、抗生物質の軟膏を塗ったり、切開する場合もあります。
3つ目として、6歳臼歯の変色があります。これは、前回お話した「エナメル質形成不全」といわれるもので、原因は分かっていませんが、歯が欠けやすかったり、虫歯になりやすい歯なので、注意しておく必要があります。
その他にも、トラブルが多く見られる6歳臼歯。続きは、また次回お伝え致します。

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エナメル質形成不全

永久歯のうちのいくつかの歯は、母親のお腹の中にいる時にでき始めます。歯の表面を覆っているエナメル質もそこで作られています。そのエナメル質が何らかの先天的な理由で上手く作られなかった歯のことを、エナメル質形成不全と言います。特徴としては、歯の表面が、黄色や茶色っぽい色をしていたり、でこぼこしている、穴があいている、かけているなどがあります。
永久歯では全体の10%程度、乳歯ではそれ以下でみられ、他の歯に比べ、歯の質が弱かったり、柔らかかったりすることにより虫歯になりやすくなってしまいます。そのため、定期的に歯科医院で高濃度のフッ素塗布をしてもらい歯の質を強化したり、必要に応じて、コーティング剤やプラスチックで補強・補修をし、治療をしていきます。また、おうちでも、子どもの場合には、1日1回は仕上げ磨きをしたり、鏡を見せながら歯磨きの仕方を教えたり、低濃度のフッ素ジェルやフッ素洗口液を使ったホームケアをしていくことが大切となります。
乳歯なら生え変わりますが、永久歯は一生つきあっていくもの。そのため、適切な対処を行っていくことが、大切な歯を守ることに繋がっていきます。

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