当院での矯正治療は、ロスフィロソフィーに則った治療を行っております。どんな治療なのか という説明はかなり長くなるので、リンク先を読んでみてください。先日(10月11日、12日)にRoth Study Club Japan 20周年記念特別公開セミナーが行われましたので、クラブメンバーとして参加致しました。当院スタッフからも、技工士さんが二人程勉強しに来てもらいました。
普段は、ほぼ外部に公開せず、勉強会を行っておりますので、外部の先生方をお呼びするのは、こういった周年記念での公開セミナーしかありません。個人的には、毎年のように公開セミナーがあってもいいじゃないかと思ってます。
セミナーの内容としては、あまり私達の治療方法に馴染みが無い先生方にもなるべく分かりやすく、ベーシックな所から順序よく説明するセッション に始まって、将来的な方向性まで解説していく組み立てになって居りました。広島の若手の先生がブログに受講した感想を書いてくれていたので、ご紹介します(花岡矯正歯科クリニック)。ちょっと分かってもらえたみたいで嬉しい!
月別アーカイブ: 2015年10月
アレキサンダー先生講演会
院長の野々山大介です。先日は、アレキサンダー研究会 の講演会に行って参りました。現代の歯科矯正治療の礎を築いてきた第一人者でもあるAlexanderですが、ご高齢であることを感じさせないトークでした。今回の講演会テーマは“Difficult and Unusual”でした。多くのケースがUnusualである とも言えるのですが、埋伏歯 impacted tooth、先天性欠如歯 congenital missing、非対称 dental asymmetry など、専門医であっても、対応に苦慮する症例についてでした。とても綺麗に治療をされていて、長期間安定しているものであったり、問題が残っている場合には、この失敗をしない為のアドバイスがあったり と得られるものも多かったです。矯正治療には色々な流派が在りますので、どの部分を重要視しているかかなり異なるため、不正咬合に対する分析方法から治療方法まで、随分と異なります。一方で健全な機能、審美性、恒常性についてはどの流派であっても高めるべく努力を行っております。違う治療をやっているようでも、究極の到着点は近いのかも知れません。
歯が小さすぎる時には?
上下の歯がうまくかみ合うように、それぞれの歯にはバランスの良い形があります。しかし時々歯の形に異常が起こる事があります。小さすぎたり、隣の歯とくっついてたり、時には生まれつき歯が無い事もあります。デメリットとしては、噛み合わせにズレが出る、審美的な違和感、などがあります。
矯正治療で歯並びを整える時には色々な対処法があります。歯が小さい時には、少しだけ歯の形を修整して噛み合わせを作った方が良いこともあります。歯が欠損している時には、奥歯を前に寄せて隙間を埋めたり、人工の歯で補う治し方もあります。治療開始時には精密検査をして全体のバランスを考えながら慎重に計画を立てます。
写真の2番目の歯は形の異常とされる円柱歯と呼ばれる小さな歯です。しばしば中心から2番目の歯に見られます。(中心から2番目と5番目の歯には先天性欠如が他に比べて高確率で起こります。)
顎関節を考えた矯正治療
矯正治療を建物を建てる事に例えるなら、基礎に相当する部分が顎関節(あごの関節)、建物部分が歯並びかみ合わせといわれてます。家やビルを建てる時にはまずは基礎がしっかりしていることが大切です。同じように、歯並びや噛み合わせのより良い維持の為には、顎関節の健康状態が大切な要素で、たとえ歯をきれいに並べたとしても、顎関節が正常または安定していなければ、良い噛み合わせを作り上げることは非常に困難といえます。
このように大切な顎関節ですが、残念ながら直接目で見る事は出来ません。そのため、あごの開け閉めの運動の仕方をパソコンで解析したり(顎運動解析装置)、デンタルCT(3次元のレントゲン画像)、MRI検査などで多角的に見る事になります。
矯正歯科の中でも、あごの現状をリアルに把握して、あごをより良い状況に導いた上で歯並びの治療をスタートする方法ではRoth Philosophyを実践しています。