ダウン症と矯正治療

ダウン症の方は歯並びなど、口の中に少し特徴があります。
症状としては下の歯が上の歯より前・表側に出ている交叉咬合、反対咬合、下顎前突。奥歯は噛めているのに前歯が噛めていない開咬。これは舌を常に前歯で噛んでいる癖「弄舌癖」が関係している場合もあります。そして特にダウン症の方は舌が大きい「巨舌」の傾向もあると言われているので、その影響は大きいです。そして、歯の本数が生まれつき少ない先天性欠損があります。
これらはあくまで傾向なので100%ダウン症の方にこの症状が出るとは限りません。
当院では子どもの時期からの治療で、顎の位置がズレなく成長するためにマウスピースのスプリントを使用することが多いです。その装置がしっかりと使えて、その子の状態を見て負担を考えながら装置を増やしていきます。
そして当院は、障害者自立支援法に定められた一定の基準を満たし、指定された疾患による不正咬合の矯正歯科を保険診療として行う医療施設なので、健康保険が適用されます。ぜひ活用してください。

ののやま矯正歯科医院

歯根分割法

奥歯の歯の根は下の歯は2本、上の歯は3本あります。その2・3本のうち虫歯や歯周病、外傷などで1本の根が使えなくなってしまった場合、歯自体を抜かずに、歯を分割し使えなくなってしまった1本の根のみを抜歯し、健全な残せる根は残す方法を歯根分割法と言います。抜いたところの骨や歯茎は通常の抜歯同様、徐々に回復します。2本の根の歯の時をヘミセクション、3本の根の歯の時をトリへクションと言います。これは矯正治療でも応用することがあります。
矯正治療開始時に使えない根がある時、歯根分割し、矯正によって抜いた分のスペースを利用して歯を動かしたり、隣の歯と橋をかけるような被せ物(ブリッジ)をして補います。その後は定期的なクリーニングを行いきちんとメンテナンスしていきます。歯自体の抜歯を回避し使える根は残すことができる処置ですが、予後が悪く、かなり難しい処置です。予後が悪ければ残せた根も抜歯になることは少なくありません。

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歯槽骨癒着

矯正中なかなか動かない歯があったり、完全に生えきっているはずなのに他の歯より背が低い歯(低位歯)が稀にあります。そのような歯は歯槽骨癒着(アンキローシス)を起こしており、歯と歯を支える骨が癒着してしまっているのかもしれません。
通常、歯と歯を支えている骨(歯槽骨)の間には歯根膜と呼ばれる膜がありクッションの役割をしてます。癒着の原因としては、歯根膜が外傷・歯の根っこの治療をした時に歯根膜に傷が入った為、というはっきりした原因がある場合もありますが、原因がわからない場合もあります。矯正治療を進めるにあたって動かせない歯をそのまま放置し最終的に被せ物をするか、外科処置を行い歯が動くようにします。外科処置としては、
亜脱臼:少しだけ癒着部分を壊す
歯根端切除:癒着を起こしている部分を切除する
歯槽骨切り:歯を包んでいる骨に切れ目を入れる
これらを行い、歯が動くようにし、骨が治癒する前に動かし終えます。
いずれにしても歯の根に関しては、いつ吸収し始めるか分からない状態なので予後は不明確です。状況が悪ければ、抜歯、脱落の可能性があります。
乳歯でも低位を示す事がありますが、将来的に永久歯へと交換する事から経過観察とする事が多いです。ただし、右または左の奥歯の噛み合わせが低いという事から、歯列弓全体が傾斜する様な場合もあります。

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嚢胞とは

嚢胞(のうほう)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
お口の中はとても複雑なので、しばしば病的な袋が出来る事があります。お母さんのお腹の中で顔が出来ていく時の癒合で組織が取り残されて袋になるもの、歯に関係する組織が袋になるものなどがあります。
骨の中に出来る歯が関連したものとしては、虫歯の後に出来る事が多い「歯根嚢胞」、歯が生える時歯の頭の部分を包んでいる袋が膨らんで出来る「含歯性嚢胞(濾胞性歯嚢胞・萌出嚢胞)」歯を作り始める前に袋を作り始めた「原始性嚢胞」、歯を作り出す組織がちりばめられた「石灰化歯原性嚢胞」など、色んな種類があります。
もっとも多くみられる歯根嚢胞についてお話しします。
歯並びを維持したり、矯正治療で良い歯並びにするためには、健康な歯であった方がよいです。先ず歯の根の治療を行い、炎症を取り除く事で消退をはかりますが、症状が消えなければ、歯根端切除術、または抜歯などを行います。

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歯の変色

今日は歯の変色についてお話しします。歯の変色は大きく分けて2つに分かれます。
1つ目は内因性の変色です。
・テトラサイクリン系の抗菌薬の投与によるもの:歯の形成中にテトラサイクリン系の抗菌薬を服用するとその副作用で歯が黄色や灰白色、暗褐色に着色します。
・歯の治療で神経を抜いたことによるもの:時間とともに歯が黒ずんだ色に変わっていきます。
・加齢によるもの:年を重ねると象牙質が厚くなり、象牙質の色が濃く見えることで歯が黄ばんで見えることがあります。
・フッ素によるもの:高濃度のフッ素により歯に白斑ができます。
2つ目は外因性の変色です。
・喫煙や飲食物によるもの:喫煙は、タバコの含まれるタールという物質が歯の着色の原因となります。飲食物では、紅茶、緑茶、ウーロン茶、コーヒー、赤ワイン、チョコレート、カレーなどで着色しやすくなります。
・虫歯によるもの:初期虫歯は白く濁った色をしていますが、進行していくと茶褐色や黒っぽくなっていきます。
・詰め物や被せ物のよる変色:虫歯の治療によって詰めた金属によって歯が変色することがあります。

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11月8日は「いい歯の日」

11月8日は1(い)1(い)8(は)で「いい歯の日」です。そして11月8日〜14日は「いい歯の週間」です。
そもそも「いい歯」とはどのような歯なのでしょうか?
きちんと歯磨きされていてプラークや歯石のついてない歯や虫歯や歯周病が放置されていない歯、歯並び噛み合わせが良い歯、着色のついていない白い歯などが想像されますが、どれも間違いではありません。
いい歯の日は厚生労働省と日本歯科医師会によって8020運動の一環として定められたものです。
80歳まで20本の歯を残せるように「いい歯」を目指して意識してみましょう。
その他にも毎年「ベストスマイル・オブ・ザ・イヤー」が開催され、歯科医師会会員によって、著名人部門からその年最も笑顔の素敵な男女が選出されたり、一般の「スマイルフォトコンテスト」も開催され全国からとびきりの笑顔写真を募集し、表彰しています。
いつまでも「いい歯」でいられるように何ができるか考えてみましょう。

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部分矯正

前歯の隙間が気になる。前歯や横の歯の凸凹が気になる。以前矯正していたが少し乱れが出てきた。一本だけ噛み合わせが反対になっているなど部分的に気になるところだけ矯正治療をしたいと考えている人は多いようです。しかしながら、部分的な矯正治療が適応できる場合は限られています。歯並びの乱れが大きい場合や動かしたい歯の噛み合わせに問題がある場合、骨格的に問題がある歯並び噛み合わせの場合、部分矯正を行うことで噛み合わせが悪くなることが予想される場合には全体的な矯正治療が必要となります。
最近では部分的な歯並びの悩みをカスタムメイド(マウスピース)矯正で治療することも一般的になってきています。ただし、薬機法(医薬品医療機器等法)では医療機器に該当せず、歯科技工士法の矯正装置にも該当しませんので保険の治療に用いることはできませんし、歯科医師個人の責任のもとで使用するものになります。透明なマウスピースを装着することで矯正治療が行えるので見た目が気になる方には始めやすいでしょう。マウスピース矯正の場合は装置の装着時間が短いと矯正の効果が出づらいので基本的には1日20時間は装置を装着し、お食事と歯磨きの時以外はマウスピースを装着しておくことが良いとされています。当院では無料のカウンセリングを行っていますので、興味のある方はお気軽にご相談ください。

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Eライン

矯正歯科治療で必要な検査の中に顔面写真があり、正面、斜め45度、側面及び笑顔の顔面写真を撮影します。その中でも側面の顔面写真から唇の形態を評価することがあります。鼻の先端から顎の先までを結んだ線をEライン(エステティックライン)と呼び、上唇と下唇の前後的な位置(突出度)を評価します。矯正歯科治療ではこの突出度から、治療の際に抜歯が必要になるかの判定に使用することがあります。
このEラインは横顔の美しさの基準にもなり、日本人の横顔の美しさは、多くの研究結果からEラインよりも上下の唇が若干内側にあるのが良いとされているそうです。
自分の横顔がきれいなEラインか確かめるのはとても簡単で、人差し指を鼻の先において「シー」というポーズをとるようにして顎の先まで指を下ろしてみてください。この時に唇が指に触れない、または触れるか触れないくらいだった方はきれいなEラインの持ち主といえます。
出っ歯や受け口などの不正咬合とEラインは関係しており、不正咬合を改善することによってEラインが改善することもあります。

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第一期治療の考え方

子供の頃(永久歯が生え揃うまで)に行う矯正治療を第一期治療・早期治療と言います。大人の矯正の第二期治療と何が違うのでしょうか?
第一期治療の間は頭蓋骨の成長があり、第一期治療はその成長を利用して行う矯正です。例えば、歯の並ぶスペースがない場合、骨を拡大してスペースを作ります。出っ歯の場合は、夜寝るときに上顎を押さえ成長を抑制する装置、受け口の場合は、上顎を前に引っ張り成長を促す装置、といったように成長を装置でコントロールします。
第一期治療の目的は、全部の歯を綺麗に並べるのではなく、歯が並ぶスペースをできる限り確保することと顎の成長のバランスを整えることです。その後、第二期治療として歯を1本1本マルチブラケットで並べる流れになっています。第一期治療を行うことにより、程度によっては第一期治療のみで矯正治療が終了になる場合があったり、第二期治療がスムーズに進む場合があります。
第一期治療をお考えの方はお気軽にご相談ください。

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外科矯正 オペ後の食事

先週は調節後の歯が痛いときの食べやすい食事メニューをご紹介しました。今週は外科矯正のオペ後の食事のご紹介です。
外科矯正のオペ後2週間は口を開けることができません。よってミキサー食をストローで摂ることになります。退院後も1〜2か月程度は口が開けづらく、噛む力が弱くなりミキサー食が続きます。
そして入院中は間食も大切になってきます。食事がしっかり取れなかった場合は間食で栄養を補給します。ゼリーやプリン、アイスなどをスプーンでしっかりと混ぜてトロトロにするとストローで食べやすくなります。ジュースやゼリー飲料などもオススメです。
退院後はご自身でミキサー食を作ることになります。ミキサー食の作り方は先週ご紹介した通りです。オペ2週間後、顎間ゴムを自分で掛け外しするようになると、食事は噛んで摂ることができますが、筋肉や顎の関節がまだ安定していない時期なので無理は禁物です。スナック菓子はお湯を少し入れてフォークでほぐしたり、乳幼児用のお菓子や市販の離乳食も食べやすくてオススメです。

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